※記事の公開日 2016/10/15(更新日 2021/2/8)
まずは、不登校の子供の心の声をお読みください。
「ずっと学校を休んでいて、自宅に居づらくなってきた……。そろそろお母さんも我慢に限界が来て、またヒステリックになるんじゃないかな……。お父さんもそろそろ何か言ってくるんじゃないかな……。おじいちゃんおばあちゃんも眉間にシワを寄せて深刻そうな顔で学校の話をしてくるかも……。ここらへんで少しでも学校に行っておこうかな。そうすれば親もおじいちゃんおばあちゃんも安心するだろうし」
「このまま学校に行かないでいると、何もしないでただ怠けているだけだと思われるし、将来のことを何も考えていないように思われるんだろうな。そうじゃないのに……。怠けているわけでもない、将来のことを考えていないわけでもない、ってことをわかってもらうためにちょっとだけでも学校に行こう。一日でも学校に行けば、僕が学校に行こうと頑張っていると思ってもらえるだろうし」
上記は、一時的に学校に行き始める子供の気持ちを表したものです。さまざまな不登校の子供の声を参考にし、その本質を抜き出すような形で書きました。
実際、私も不登校だった頃、上記のような気持ちで再登校したことがあり、上記の気持ちはかなりリアルなものだと思います。
「僕」という表現を使っていますが、男の子に限ったものではありません。不登校の女の子の声も参考にして書きましたので、男女共通のものだとご理解ください。
<目次>
- 再登校時に親や先生が考えるべきこと(1)
- 再登校時に親や先生が考えるべきこと(2)
- 再発リスクなしでの不登校脱出に成功する親は何が違うのか?
- はしゃがない、共感する
- 不登校対応の最大のミスを犯さないように気をつけましょう!
再登校時に親や先生が考えるべきこと(1)
不登校の子供を持つ親御さんや学校関係者のみなさまに考えていただきたいのが、「前述のような気持ちで学校に行くようになったとして、登校が続くだろうか?」という点です。
「登校が続かない」と思う方が多いのではないでしょうか。
前述の子供の気持ちには、
「ここらへんで少しでも学校に行っておこうかな」
「一日でも学校に行けば」
という言葉が含まれています。
つまり、もともとの目的が「継続する登校」ではありません。
期間限定、できれば一日だけの登校が目的なのですから、登校がずっと続くと思うほうが無理があります。
偶発的に登校が継続する可能性もゼロではありませんが、その可能性は限りなくゼロに近いでしょう。
ですから、前述のような気持ちで再登校した場合、すぐに不登校が再発し、再び学校に行かなくなってしまいます。
多くの不登校脱出が「幻の不登校脱出」で終わってしまうのは、こうした不登校の子供の心理がわかっていないからで、親や先生が的外れな対応をしてしまっているからなのです。
再登校時に親や先生が考えるべきこと(2)
もう一つ考えていただきたいのが、子供が学校に行くようになったときに親や学校関係者はどのように対応すべきか?についてです。
「やったー!不登校から抜け出した!」と喜んでいいのでしょうか?
「この調子でがんばっていこうね!」と声をかけていいでしょうか?
我が子が不登校脱出した!と喜ぶのは早計だとわかるはずです。そんなふうに喜ぶのは、子供の気持ちに共感できていない、子供の話を聴けていない、不登校対応におけるイロハのイもわかっていない親のやることです。
子供の気持ちに共感できていて、子供の話をしっかりと聴けている親は、絶対にそんなことはしません。(安易に喜んだりしません)
この調子でがんばろう!と声をかける親も同様です。
そんなことを言ってしまえば、子供は自分の気持ちをわかってもらえていないことをますます実感し、孤独感を強め、ますます自分の殻に閉じこもるようになり、親からのプレッシャーから逃れるようにして部屋に引きこもるでしょう。
引きこもるまではいかなくても、親と口をきかない形で再び不登校になる可能性は高いはずです。(こうして「一度目の不登校より改善が難しい不登校」になります)
子供の気持ちに共感できていて、子供の話をしっかりと聴けている親は、絶対にそんなことはしません。(この調子でがんばろう!と声をかけたりしません)
ここまで読めば、子供が再び学校に行くようになったときに親や先生はどのように対応すればいいのか、見えてきたのではないでしょうか?
また、子供が再登校する前の段階で、つまり不登校中の日常の段階で親がどのように子供をサポートしておいたほうがいいのか、そのあたりもわかってきたはずです。
再発リスクなしでの不登校脱出に成功する親は何が違うのか?
再発リスクなしの不登校脱出に成功する親御さんは、子供が学校に行っていない段階でしっかりと子供の話を聴き、子供の気持ちに深く共感しています。親の気持ちを優先するのではなく、自分の凝り固まった思考を離れて今の子供の気持ちをイメージし、できる限りの共感を行ないながら子供の話をじっくりと聴いています。
そのため、子供が無理をして学校に行こうとするときに、いち早く気づきます。
「ここで無理をして学校に行っても何の意味もない。むしろ不登校を悪化させてしまうことになる」と判断し、再登校を止めるくらいのことができてしまいます。
すると子供は「自分の気持ちをわかってもらえている」と思い、親に心を開くようになり、本当に不登校から脱出するために必要なこと(再発リスクなしで不登校脱出するために必要なこと)を親に求めるようになります。
そうして親は本当の不登校脱出につながる的確なサポートができるようになり、やがて再発リスクなしの不登校脱出に成功するのです。
学校の先生に求められることは言うまでもないでしょう。
一度、学校に来るようになっても、それを不登校脱出ととらえないことです。間違っても、「この調子でがんばっていこう!」などとプレッシャーをかけないでください。
厳密に言えば、先生が適度なプレッシャーをかける役割を担うことで良い方向に向かうこともあります。しかしそれは、先生と親の連携がかなりとれていて、先生も親も正しい不登校対応を深いところまで理解している場合に限られます。そんなケースはなかなかありませんので、リスクを小さくすることを優先し、余計なプレッシャーをかけないように気をつけたほうがいいでしょう。
はしゃがない、共感する
「子供が学校に行っていない段階でしっかりと子供の話を聴き、子供の気持ちに深く共感していれば、再発リスクなしの不登校脱出に成功しやすい」
と前述しましたが、それができていない段階で突然子供が学校に行くようになるケースもあります。
その場合には、どうしたらいいのでしょうか?
まず、はしゃがないことです。
子供が学校に行ったことで嬉しくなる気持ちはわかりますが、それは親の個人的な気持ちです。
子供には、親の個人的な気持ちとは違う気持ちがあります。その子供の気持ちを尊重することが大事だと思い出しましょう。
親がはしゃいだ瞬間に「学校に行こうと決めて実際に行った自主性」が子供から消えてしまう、と思っていてください。
理想的なものではなくても、子供が自主性を発揮したのは事実です。その貴重な自主性発揮を親がつぶしてしまっては、もったいないと思いませんか?
形がどうであれ、子供が発揮した貴重な自主性。それを壊さないために、まずははしゃがないように気をつけましょう。
はしゃがずにいることができたら、子供の気持ちをイメージしてみましょう。
しばらく学校に行っていないのに、突然学校に行ったらクラスメートからどんな目線を浴びると思いますか? その目線を浴びている気持ちは、どんなものでしょう?
その他にもいろいろな状況をイメージし、子供の気持ちを感じてみてください。そうすれば、親がどんなふうに子供と接すれば良いか、おのずと見えてくるはずです。
そっとしておいてあげる、好きなことをさせてあげる、話を聴いてあげる……
何が良いかは、その子が求めるものによって異なるでしょう。
それに気づき、提供してあげるのが、そのときに求められる親の役目です。
不登校対応の最大のミスを犯さないように気をつけましょう!
子供が突然学校に行くようになると、どんなに平常心を保っていた親御さんでも冷静さを失い、ポジティブにかたよってしまうものです。そこで「不登校対応の最大のミス」を犯してしまい、最悪の未来に進んでしまうケースも少なくありません。(そのミスは、この記事に書いたとおりです)
子供が学校に行くようになった時は、親にとって正念場です。そこで気を抜かないように、気をつけましょう。
執筆者:シア・プロジェクト代表 木村優一
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